知ってるようでわからない『KPI』と『KGI』の違い

『KPI』(Key Performance Indicator)と『KGI』(Key Goal Indicator)は、ビジネスパフォーマンスを測定するための指標ですが、役割と使用方法が異なります。

目次

KPI(重要業績評価指標)

  • 定義: KPIは、ビジネスの目標に向かって進捗しているかどうかを測るための具体的な指標です。
  • 特徴: 通常、数値化されており、定期的に追跡されます。これにより、組織やチームが目標に対してどの程度進んでいるかを評価できます。
  • : 週間の売上高、月間のウェブサイト訪問者数、顧客満足度スコアなど。

KGI(重要目標達成指標)

  • 定義: KGIは、ビジネスやプロジェクトの究極的な目標を表します。
  • 特徴: KGIは、ビジネスが到達したい最終的な成果や状態を示しています。これは、より戦略的で、長期的な視点を持っています。
  • : 年間売上目標、市場シェアの増加、ブランド認知度の向上など。

KPIとKGIの違い

  1. 目的の違い: KPIは過程を追跡し、KGIは最終的な成果を示します。
  2. 時間枠: KPIは短期的なパフォーマンスを測るのに対し、KGIは長期的な目標達成に焦点を当てます。
  3. 詳細度: KPIはより具体的な活動や成果を示し、KGIは全体的な成功を定義します。

実際の適用

  • 相互関連: KPIはKGIに向けた進捗を測るための手段です。KPIを達成することが、結果的にKGIの達成につながります。
  • 管理戦略: KPIとKGIを併用することで、日々の業務から長期的な戦略まで、ビジネスの全体像を把握しやすくなります。

まとめ

KPIとKGIは共に重要ですが、それぞれが異なる役割を果たします。KPIは途中経過の測定であり、KGIは最終目標の達成を示します。この二つを効果的に使い分けることで、組織の目標達成に向けた明確な道筋が描けます。

KPI設定のステップ

  1. 組織の目標の理解: KPIは組織の目標と直接関連していなければなりません。目標が何であるかを明確に理解することがスタートポイントです。
  2. 関連性のあるKPIの選定: 選定するKPIは、設定した目標に直接的な影響を持つものでなければなりません。例えば、売上の増加を目標にする場合、関連するKPIは「週間の新規顧客数」「平均取引価値」「リピート購入率」などが考えられます。
  3. SMART原則の適用: KPIは「Specific(具体的)」「Measurable(測定可能)」「Achievable(達成可能)」「Relevant(関連性がある)」「Time-bound(時間的な制約がある)」である必要があります。
  4. データ収集と分析の方法の確立: KPIを追跡するためには、定期的にデータを収集し、分析する必要があります。データ収集の方法を事前に確立することが重要です。
  5. 継続的なレビューと調整: 市場や組織の状況は常に変化するため、KPIも定期的に見直し、必要に応じて調整する必要があります。

実例

  1. 売上目標: 目標は年間売上の20%増加。KPIは「四半期ごとの売上増加率」「新規顧客からの売上比率」「リピート顧客の売上比率」。
  2. 顧客満足度の向上: 目標は顧客満足度の向上。KPIは「顧客満足度調査のスコア」「カスタマーサービスへの苦情数」「リピート顧客率」。
  3. ウェブサイトのトラフィック増加: 目標はウェブサイトの訪問者数を増加させること。KPIは「月間のウェブサイト訪問者数」「ページビュー数」「ウェブサイト経由のリード数」。

まとめ

効果的なKPIの設定は、組織の目標に直接的な影響を及ぼすものである必要があります。SMART原則の適用、データの収集と分析方法の確立、そして継続的なレビューと調整が、成功への鍵となります。

KGI設定のステップ

  1. 長期的な戦略的目標の確定: KGIは組織の長期的なビジョンやミッションと直結しています。まずは組織の究極の目標や戦略を明確にします。
  2. 目標の具体化: 設定するKGIは、その長期的な目標を達成するための具体的な成果でなければなりません。
  3. 成果の測定可能性の確保: KGIは測定可能である必要があります。どのようにして目標の達成度を評価するかを明確に定義します。
  4. 関連するKPIとの連携: KGIの達成に向けて、どのようなKPIが寄与するのかを特定します。KGIに対する進捗をKPIを通じて追跡します。

実例

  1. 市場シェアの拡大: 目標は特定の市場における市場シェアのX%拡大。KGIは「特定の市場における市場シェアの現在値と目標値」。関連するKPIには「新規顧客獲得数」「製品別売上高」などがあります。
  2. ブランド認知度の向上: 目標はブランド認知度をY%向上させること。KGIは「特定のターゲット市場におけるブランド認知度の調査結果」。関連するKPIには「広告キャンペーンの到達数」「ソーシャルメディアでの言及数」などがあります。
  3. 新製品の成功: 目標は新製品を市場に導入し、Z%の売上目標を達成すること。KGIは「新製品の総売上額と目標売上額」。関連するKPIには「新製品の販売単位」「新製品に関する顧客のフィードバック」などがあります。

まとめ

KGIの設定は、組織の長期的な目標と戦略に基づいて行う必要があります。KGIは測定可能で具体的でなければならず、関連するKPIと連携して進捗を追跡することが重要です。KGIは組織全体の成功に向けた道しるべとなります。

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